一言で歯ぐき(歯肉)が腫れるといっても原因には様々なものが考えられます。
ひとつの要因だけでなく、いくつかの要因が合わさって、症状が出ている場合もあります。歯周ポケットの深さを測定したり、レントゲンを撮影しないと詳しい原因はわかりません。
今、痛みはなくても、早めに受診することをお勧めします。
歯の中に神経がある場合
虫歯や歯周病が進行し、根っこの神経が死んでしまい、周りにまで炎症が進んでいることが考えられます。
歯の中に神経がない(過去に神経と取る治療した)場合
神経部分に詰めたお薬や、歯の根っこの周りが何らかの理由で炎症を起こしていることが考えられます。
一番後ろの歯の歯ぐき(歯肉)が痛む場合は、親知らずが原因となっていることも考えられます。
虫歯、根の先が割れている、歯周病、根が割れている(または欠けている)ことなどが考えられます。
神経を抜いた部分に薬を詰めて、削った部分を詰める、または被せる治療を行います。
歯垢(プラーク)や歯石がある場合は取り除き、適正な口腔清掃指導や生活習慣を改善するための指導が必要です。
妊婦の方
»女性ホルモンの影響で妊娠2〜8カ月の間に、歯肉の炎症が悪化することがあります。
歯肉炎(歯ぐきの炎症)から歯周炎(歯ぐき(歯肉)と根っこを支えている骨の炎症)に進行していることもあるので、妊娠前から定期健診を受けることが大切です。
中心が白く周囲が赤みを帯びたもの(口内炎)
»軟膏や抗生剤を処方します。
アズキ大から親指の頭大のもの(歯肉腫)
»レーザーなどで、外科的に歯肉腫を除去します
専門医療機関(阪大歯学部附属病院歯科口腔外科など)に紹介させていただきます。
虫歯と歯肉炎を予防するには何といっても日ごろの歯磨き、歯肉マッサージで歯垢(プラーク)を歯に寄せ付けないようにすることが大切です。 治療後放っておくと、再発したり歯周炎に進行してしまいます。治療や予防を続けると、大体1~2週間で変化が見られます。
力まかせにブラッシングするのではなく、歯科医院で正しいブラッシング指導を受けましょう。
歯石を歯に寄せ付けないためには、症状が出る前に定期的に歯科医院で歯石の除去をすることが大切です。
定期検診はほとんどの場合、一度で終わります。
3ヶ月〜6ヶ月に1度は検診を受けることをお勧めします。
原因究明には、レントゲン撮影や歯周ポケットの測定をして、歯垢や歯石の除去をします。どんな治療法でもプラークコントロールをしなければ効果は表れません。
症状によっては口の中を清掃したり、詰め物を新しくするといった治療もありますが、早期発見の場合はブラッシング指導だけで回復することもあります。
初期の場合は回復できるので早めに歯科医院で適切な指導を受けましょう。