あごが痛い
あごの痛みは、虫歯や歯周病菌が原因のもの、あごへの過度の負荷が原因となって起こるもの、顔の神経の障害によって起こるものなどがあります。 軽い違和感だけだからといって放置していると、痛みが強くなって食べることすらままならなくなる場合がありますので、違和感を感じたら早急に受診されることをお勧めします。
症状別に考えられる原因
突然痛みが出てきた
進行した虫歯や歯周病がある場合、急にあごの激痛に襲われる事があります。 これは“顎骨骨髄炎（がっこつこつずいえん）”という病気で、あごの骨の内部の骨髄が、虫歯や歯周病菌によって化膿し、炎症を起こしている状態です。 下あごに感染する事で急に激痛が出る事があります。
違和感があり、たまに痛む
噛み合わせが悪い、食べ物を片側の歯だけで食べるくせがある。歯ぎしりや、くいしばり、頬杖をつくくせがある、など、
あごに負担がかかる要因が重なり合うことで発症する顎関節症（がくかんせつしょう）が疑われます。
顎関節症（がくかんせつしょう）は、ストレスなどであごの筋肉が緊張している人にも起こりやすいといわれています。
症状が進行すると、口が大きく開けられず、無理に開けようとすると痛みが走るようになります。
治療法
顎骨骨髄炎（がっこつこつずいえん）が原因の場合
抗生物質、消炎鎮痛剤などを利用して症状が安定するのを待ってから、歯の神経を取り除いたり、歯を残せない場合は抜歯する治療を行います。その後、症状の経過をみて、必要な場合、専門医（大阪大学歯学部附属病院 口腔外科など）をご紹介します。
顎関節症（がくかんせつしょう）が原因の場合
問診、検査で顎関節症（がくかんせつしょう）の原因を探ります。噛み合わせが原因の場合はマウスピースを装着したり、ときには噛み合わせの調整や矯正を行います。
治療後のケア
定期健診
顎骨骨髄炎（がっこつこつずいえん）は慢性化して再発を繰り返すことが多いので、必ず定期的なチェックが必要です。
また、正しいブラッシング、歯間ブラシなど日々のケアが大切です。
あごへの負担を減らす
矯正器具、マウスピースの装着は定期的なチェックが必要ですので医師の指示に従って定期健診を受けましょう。
また、無意識に歯を食いしばったり、頬杖をついたり、うつぶせで寝るなど、あごに負担をかけることは意識して止めましょう。
きばやしDrのワンポイントアドバイス
突然激痛が走れば、誰もが歯医者へ行くことを選択すると思います。
しかし、あごに違和感があるぐらいでは「問題ない」と判断してそのまま放っておく人がほとんどです。
できれば違和感がある時点で受診するようにしてください。
